◆ドラッグは一発目を引きずる◆

「論文書くたんびにくる先生がいるすよ。
 ホント、いい客です(笑)」

 ―都内の売人Z

覚せい剤は最初に使用した時の高揚感、多幸感の記憶、何を目的に使用したかでその後、またそのシチュエーションで使いたいという気持ちが最後まで続くそうです。

特に性的な快感を得るために使用した場合は一生、性行為や自慰行為をするために使うという話は有名ですが、目的は人それぞれです。

作曲、勉強、仕事などで使用した人はやはり次もその用途で使用する人が多いそうです。強く依存しないで済む人もいて、ミュージシャンは新しいアルバムを出さなければならない作曲期間、学生や研究者は学校のテスト期間中や論文の締め切り間近、一流企業のサラリーマンでも会社や役所の決算や予算の時期にだけ使用するという人がいます。

Zはある有名な大学の若手の准教授を上客としていました。元々資産家の家庭の出身で、ヨーロッパの歴史や文学研究している准教授でした。足元を見て相場の1.5倍くらいの値段を吹っかけても定期的に買ってくれる上客です。
やや常習の傾向がありましたが、年がら年中買いに来るわけではなく、ある特定の時期に買いに来ます。博士課程のころはテストや論文の締め切り期間、准教授になってからは論文の締め切りと生徒のテストの採点期間に毎回購入するようになったそうです。准教授が初めてドラッグに手を出したのは大学院生の試験期間に先輩の研究者から進められて始めたそうです。その時は本当に1分間1時間、1時間が1日のように勉強がはかどったそうです(思い過ごしだと思いますが)。その時の体験は今でも鮮明に覚えていて、またあの時のような頭がギンギンに冴えた感覚を味わいたいといつも言っているそうです。

結局は強い依存で最終的に無目的に使用する人が大半ですが…。