「高校野球が嫌いな日本人いないでしょ。
みんな地元の学校が出たら応援するでしょう?
そもそもみんな野球自分でもするでしょ?
おカネかけないはずがないじゃない?(ホームラン)」
-広域暴力団幹部K氏
春と夏は日本中の博徒系ヤクザが大忙しになります。
高校野球賭博があるからです。毎日毎日メールやラインがやみません。関西のスナックでは一人やってるオッサンがいると、すぐに周りの飲み仲間にも勧めていきます。このとき紹介コミッションが入るのであっという間に100人、1000人の客がついていきます。
組員は「若い衆部屋」と呼ばれる隔離アパートでスマホをコンセントにつないで必死に返信と帳簿付けを続けていますが、負けたそばから次に突っ込む連絡が止まりません。
野球賭博について御存じない方もいると思いますので簡単に説明すると単純に勝敗を予測するだけだと面白くないので「ハンデ」をつけるところに面白みがあります。
ハンデとは弱いチームに点数を上乗せしたうえで試合を始めるシステムです。
たとえば
弱小Aチームにハンデ「5」 で
強豪Bチーム
と対戦した場合はAチームは5点の持ち点を持った状態で試合を始めます。
つまり、普通ならAチームが0点、Bチームが5点取った場合は
0-5でBチームが圧勝になりますがハンデがついているので5-5の引き分けとなります。
逆にAチームが弱いのに1点でも取った場合は試合場は1-5でBチームが勝っているのに
ハンデを加味して6-5でAチームが勝利という風になります。
このハンデがあるため単純な勝ち負けでなく「あと1点取れば勝ちだぞ」とか「もう1点で負けになっちまうんだぞ」などという手に汗握るくだらない観戦ができるわけです。
この絶妙なハンデは「ハンデ師」という野球を熟知しつくしたナゾの人物が命懸けで決めています。なぜ命懸けかというとハンデが著しくすべってヤクザが損した場合、詰められるからです。ハンデ師は野球雑誌とスポーツ雑誌を熟読するどころかコーチや監督にまで取り入っている者もいます。これの度が過ぎると八百長になってしまうのです。
◎高校野球は独特のシステム◎
高校野球の賭博の特徴はバラエティに富んだ賭けがあるところです。
高校野球の場合、プロ野球と違い、圧倒的に強いチームや絶対に勝ち残れないチームというのが明らかにわかります。
なので優勝校やベスト4、ベスト8などを予想してもオッズが1.0近辺になってしまいます。
野球賭博に手を出す人はバクチのプロ、ギャンブル依存症の人ですからオッズが跳ね上がるほうが好きです。
そこでヤクザが考え付いたのが細かいことに賭けるシステムです。
たとえば
・初出場校と優勝本命校の間に10点越えハンデをつける
・弱小校が超強豪校の注目ピッチャー相手にホームランを打つ
・再弱小校がベスト12に入るかどうか
※競馬の複勝みたいなシステム
・弱小校がコールド負けするか
・注目選手が10本以上ホームランを打つか
・注目選手の完封
などなど試合の勝ち負けというよりも発生する事象事態を賭け事にすると、非常に盛り上がるそうです。
まあとはいえ一番盛り上がるのは決勝戦で残った強豪校VS強豪校のどちらが日本1になるかだそうですが。
こんなにさわやかな野球の背景でヤクザは暗い部屋でスマホとにらめっこをしているのです。
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