🎍ヤクザの年末年始の恒例行事🎍

◆事始め◆

ヤクザの新年の集いである「事始め」は毎年各団体12月13日に行います。これは一大イベントで何週間も前から段取りの調整が行われます。私も裏方の準備のための「事始めのしおり」みたいなものを見たことがありますが、羽織袴の着替えの用意、門松の飾り方、鏡餅、車や新幹線の出迎えまで細部に気を使って分刻みで予定と担当組員の名前が書かれていて、ヤクザの義理事ここに極まるという感じでした。

年内に他団体の新年あいさつも済ませ、年末はゆったりと過ごします。「ヤクザ独特の風習だ」などといい加減なことを言う人がいますが、神道の伝統から来ているもので神社や信心深い神道の家庭で行われていることと同じです。神道では新年は神様を迎える「神事」であるため12月から新年に向かって準備=「事」を始めます。そしてそれは12月の13日と決まっているので、ヤクザもこの習慣を習っているだけだそうです。



同じ文化は京都の花街が有名です。
12月13日に芸妓さんや舞妓さんが師匠さんのところを訪れて、少し早めの新年の挨拶をします。
舞妓「ことしもおたのもうします」
師匠「おきばりやす」

雅なやりとりと時を同じくしてヤクザも

子分「親分ことしもよろしくお願いします!」
親分「おう!気張れ!」
という似たようで似てないやり取りをします。

いろいろなトラブルはこの「事始め」までに解決しておくというのがヤクザの文化があり、例の分裂した団体は事始めまでにどちらかの首領が殺されるのではないかという話まで広がったほど。それだけヤクザにとっては大事なことです。

◆書き初め大会◆

事始めに当たって翌年の目標を書いた四字熟語を発表する団体があります。四字熟語は旧年の総括と翌年への意気込みを伝えるものになり、京都の清水寺で毎年発表される「ことしの漢字」的要素と「来年の目標」的要素が合体したものになります。ことしは3つに分裂した例の関西の団体では

それぞれ

「和親合一(わしんごういつ)」
元々の団体の「綱領」に含まれていた言葉。
みんなで一つに力を合わせようということ。

「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」
延暦寺の開祖の言葉
一人一人が一隅を照らせば大きな光=力になる

「実践躬行(じっせんきゅうこう)」
口先だけでなく実際に行いで示そうという意味。
一番、ヤクザっぽい感じがします。

聞いたこともないややこしい四字熟語で、末端組員の知的レベルでは理解できないので横に熟語の意味が書いてあるのも伝統です。

※相撲取りが横綱になるときもこういうややこしい四字熟語を作って挨拶の口上を述べますね。やっぱりいろいろと共通点を感じます。