暴力団ヤクザになる理由
家族型 親兄弟親戚がヤクザ

暴力団ヤクザになってしまう理由を考察します。

世の中には社会になじめない人、不良少年時代を過ごした人がたくさんいますが、正式にヤクザの組員になるというのはまた少し段階が違うような気がします。
ヤクザになるというのは生涯不良として生きていく、犯罪を生業にして生きていくという決意を持つことです。

昭和の初期の時代、ヤクザ組織は遊び人やプー太郎を寄せ集めていました。

そのころは今のように暴力団対策法や暴力団排除条例もなく、ヤクザ組織も現代のようにピラミッド型になっておらず組織的にも地域のバカ息子をあずかる団体みたいな面がありました。

社会的に「ヤクザもん」とか「チンピラ」などと呼ばれる構成員も多く、夜の街で遊んでいたら組事務所に出入りするようになって組員になったという人がいました。

しかし、昨今、暴力団ヤクザに正式に加盟し、それを継続しているという人は少し趣が違います。

不良少年グループの中でもヤクザになる人物というのは良くも悪くも「頭抜けて」います。
地域環境、家庭環境、生まれ持った基質的な部分に何か強い特徴がある人が多くいます。

今回は親や兄弟などの家族や少し広く親戚がヤクザなので自分もヤクザになったという種類の人たちについてです。

意外と大きな組織でも血のつながった親子が世襲をするケースはあります。
「実子が継いだ」などと言われる組織です。
こういう組織は親分も自分のヤクザの生き方が好きで、いい思いをしてきていてかわいい息子にもやらせようという発想です。

同じような流れで兄弟や従兄弟、叔父などが招き入れるケースもあります。



彼らの「血縁型」の特徴としては著しく社会性が低く、ヤクザになることや犯罪を犯すことに抵抗がありません。

「抵抗がありません」というと、まるで生まれた時からそういう人のように聞こえますが家庭環境の中で培われたものです。

たとえば小中学生の時代に友達とケンカをしてケガをさせれたら普通の家では親が真っ青になって相手の親御さんに謝りに行くものですが、ヤクザの家庭では「よくやった」とか「ケンカが強いなあ」などとほめたりします。ひどい親になると先方の親に怒鳴りに行ったり先生に子供のケンカに口出しするなと恫喝したりします。

警察に補導・検挙されても「オレも昔はよくオマワリの世話になった」とか「警察なんかにビビるなよ」などと鼓舞したりします。ここでもまた警察に怒鳴り込む親もいて、警察も地域も「クズ親子」のような視線を送ることになりますます孤立していきます。

元来、母親が誤った道から子供を救い上げようとするものですが、所詮はヤクザの妻なので社会常識のある人も少ないです。

子供にとって身近な規範となるものは家族ですから幼い時からそういう家庭環境で育てばそれが常識となります。

一族郎党がヤクザだったという親分が
「一般の会社にも『若頭』とか『舎弟』とかいう肩書があると思っていた」と話していましたが、そういう家庭に生まれたらなかなか外の世界の常識は身につかないのかもしれません。

気の毒と言えば気の毒です。


熾烈な抗争や経済的な危機を経験した人、敵が多く自分が刑務所に入ったり死んだりしたら子供がいじめられるとわかっている人たち、それなりの親分になり一般社会常識のある人たちは子供につらい思いをさせまいと正業に就かせようとします。

正式にヤクザにならなくても不良として生きていく人が大半ですが。